こんにちわ
今回は半月板の損傷の種類について、復習していきたいと思います。
半月板損傷は、その損傷はなぜ起きたか(原因)、どのように損傷をしているのか(損傷形態)を考える事が臨床診断において重要です。
受傷の原因について
受傷原因は、大きく分けて外傷性断裂と変性断裂に分けられます。
外傷性断裂は、スポーツなどで1回の受傷機転によって生じるもので、変性断裂は中高齢者において日常生活などの軽い動作で生じるものをいいます。
外傷性断裂では、比較的に縦断裂が多く、
変性断裂では水平断裂、横断裂、フラップ断裂が多いとされています。
主な断裂の種類について
- 縦断裂
- 横断裂(斜断裂を含む)
- 水平断裂
- フラップ断裂
縦断裂・バケツ柄断裂の特徴
半月板症状のロッキングや引っかかりが有名ですが、その症状は縦断裂が増悪して
バケツ柄断裂となった場合におきる症状です。
ロッキング症状は、水平断裂や横断裂ではロッキングをきたす事がないと言われています。
繰り返ししゃがみ込みを多く行う職業の方にも多いと言われており、
膝関節の深屈曲を繰り返す事が、損傷の一因となる事も考えられます。
横断裂・斜断裂
外側半月板の中節の横断裂・斜断裂はスポーツ外傷では比較的に多い断裂形態です。
臨床症状としては外側部を中心とした疼痛、関節裂隙の圧痛を呈する事が
多い言われています。
内側半月板の中節の横断裂では、中高齢者で多く見られる断裂形態であり、
多くは内側側副靭帯の付近での断裂であると言われています。
水平断裂
半月板水平断裂の無症候の膝においてしばしばみられます。
中高齢者においては、保存療法が第一選択であるが、
疼痛が残存する場合は、縫合術も検討していくことが必要です。
フラップ断裂
特徴的な症状は引っかかりと起立時の痛みがあります。
無血行野内の断裂であることが多く、縫合術が困難である事が多い事
切除の成績が良好なため、部分切除適応になると考えられています。
終わりに
今回は、半月板損傷・断裂の種類についてまとめていきました。
受傷機転、疼痛部位などの情報と、画像所見と合わせて考える事が重要ですね。
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。
参考文献:整形・災害外科 第63巻 第5号
標準整形外科学 医学書院