Physical Therapy

半月板の解剖について 半月板シリーズ①

半月板(半月)って聞いたことありますか?

周りの方で半月板損傷という怪我をしたという話を、聞いたことがある方も多いと思います。

半月板損傷は、スポーツ外傷の中でも有名なものの一つですね。

今回は半月板損傷について、まとめていきたいと思ったんですが、、

半月板についての理解が曖昧な部分もあるんで、

まずは半月板(半月)についてまとめていきたいと思います。

半月板(半月) Meniscus

半月板は膝関節の内側と外側にある線維軟骨で、三日月の形をしている事から半月板、単に半月と

呼ばれています。

meniscusは整形外科的には「半月板」と言われる事が多いようですが、解剖学的には「半月」と

表記される事が多いようです。

成分

半月板は約75%の水分および約25%のコラーゲンとプロテオグリオンを主成分とする細胞外マトリックスが

主体となっています。

コラーゲンは半月板の主たる線維性成分でであり、90%以上がⅠ型コラーゲンで、

部位によってその走行および分布は異なります。

外側1/3は円周方向が主であり、内側2/3は横方向と円周方向の線維が主となります。

半月の形態について

大腿骨側は球に近く、脛骨側はほぼ平面のため、非常に隙間が多く

大腿骨と脛骨の接する部分は小さな領域のため荷重が集中する構造になっています。

その為に半月板は、膝関節の適合性の悪さを補い、荷重を分散させる働きをもっています。

内側半月は脛骨高原の64%を覆い、外側半月は脛骨高原の84%を覆っています。

このことから、外側の方が骨同士の適合性が低い事を示しています。

半月は三等分して前節中節後節に分けられる。

内外半月とともに、上方から見るとC型をしていて、Cの各端(前角後角)で脛骨と付着しています。

血流支配

半月は外周 中央 内周の各1/3に分けられます。

  • 外側:血管、神経が豊富なRedーRed Zoneにわけられる
  • 中央:移行部で RedーWhite  Zoneと呼ばれる
  • 内側:血管、神経がほとんど存在しないwhiteーwhite  zoneに分けられる

内側半月(medial meniscus:MM)

上から見てC型と言われることが多い。

前角はACLの付着部の前方に、後角はPCLの付着部前方に付着する。

内側半月は、中節の外縁で内側側副靭帯と結合しています。

幅:前節が最も狭く、中節→後節の順に幅は広くなっていきます。

断面:前節・中節は三角形  後節は薄い三角形になる

外側半月(lateral meniscus:LM)

上方から見て内側半月より半径が小さくO型と言われることが多い。

正確には脛骨に前角と後角で付着するC型です。

外側半月の後節の外縁で、膝窩筋腱の腱周幕と結合する。

幅:前節→中節→後節までの幅の変化は少ない。

断面:前節は非常に薄い  中節は三角形になる  後節少し薄くなる

おわりに

今回は、半月板の解剖についてまとめていきました。

今後も半月板について、まとめていきたいと思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。